安易な雇用調整は企業の首を絞めかねない
少し前に取り上げた内定取り消しのニュース、MSN産経ニュースが大きく取り上げていたので、まずは部分的に引用したい。
(前略)
倒産なら取り消しもやむを得ないが、経営悪化は合理的な理由に該当するだろうか。舛添要一厚生労働相も労働基準法に違反する可能性が高いとの判断だ。
(中略)
それぞれの企業の雇用カットが収益改善の合理的な選択だとしても、社会全体で見れば購買力の低下を招き、内需を減らすという悪循環に陥りかねない。忘れてならないのは労働者は景気回復のカギを握る消費者でもあるという視点だ。政府は緊急雇用対策本部を設置し、失業者らの早期再就職支援を始めた。企業も安易な雇用調整は結局、自らの首を絞めると思いを致すべきだ。そうなっては元も子もなかろう。
まずはじめに。厚労相が違法の可能性が高いと判断しているのであれば、厚労省は個々のケースにおいて適切なサポートを行うべきだろう。外注でも構わないので動いて欲しい。例の特別電話相談サービスとかいうのがその役割をになっていて、最後まで責任を持って対応してくれることを望む。
さて、産経の記事によると、企業の雇用調整は企業単体で見れば合理的だが、もう少しマクロな社会全体と言う視点から見れば、購買力の低下、若いては内需減少という悪循環が待っているのではないかと指摘している。
この点は私も同意せざるを得ない。安易に内定取り消しや非正規職員の解雇などによって人減らしをしたとしても、中長期的には購買力の低下と言う形で企業全体に跳ね返ってくるのではないかと思う。
それどころか、削減対象となった若い世代の勤労がなくなってしまうために、工場における各種の蓄積されたノウハウが霧中離散してしまうのではないだろうか。日本のものづくりの現場を支える大切な集合地が失われていってしまうのは大きなマイナスになるだろう。競争力を維持するつもりがあるのであれば、若い世代の雇用を切ってしまうのは非常にもったいないどころか、企業にとって損失ですらある。
人員削減を行う前に、他に行えることはないか、無駄はないか、検証すべきではないかと思うのだが、やはりそうは行かないのだろうか。なかなか無駄が見つからず、見つかっても削減できないのは国と一緒だ、なんて思いたくはないのだが。

